2010年9月17日金曜日

統計よりも一人のストーリー

この記事がかなり面白かった。
いわく、ある災害などで被害にあった人が◯◯人、と言うよりも、そのうちの1人にスポットを当ててどういういきさつでどういう被害にあったか、というストーリーを伝えたほうが、寄付金が多く集まるのだという。
これを「身元のわかる被害者効果(identifiable victim effect)」と言うらしい。
その通りだなあと同意していたら、話にはまだ続きがあった。

この、統計データと一人のストーリーとでの効果の違いには、個人差があるらしい。
ものごとについて、分析的な傾向を持つ人は、この差が小さいそうだ。
これって、要は、理系的な人と文系的な人ってことじゃん。
理系的、文系的って表現はいかにもミーハーな感じがしていたけれども、自分の中で急に説得力が増してしまった。

とかく研究に携わる人は、「分析的」もとい「理系的」でなければならない。
でも完全に理系的な人っていないよなあ。
論文のイントロだって、こういうケースでこういう条件で調べられた研究はない、とか、「一人のストーリー」的な論旨に持ち込んで研究の動機とする論文も山ほどあるわけで。
そもそも、文系的にアピール力がない研究はつまらないような気もする。

なんだかとりとめもない文章だけど、ここで思考が終了したので、記事もここまで。